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脳腫瘍(のうしゅよう)
症例

脳腫瘍(のうしゅよう)とは?

脳腫瘍とは頭蓋腔内にできる腫瘍であり、一般に5歳齢以上に多く、ボクサー、ボストン・テリアは発生率が高いと言われています。また、高齢での脳腫瘍が多く認められる例として、シェルティやコリーなどの長頭種、パグやフレンチ・ブルドッグなどの短頭種、そして猫が挙げられます。

脳腫瘍脳腫瘍が進行していくと、脳腫瘍の存在は脳圧を上昇させます。
脳圧の上昇に伴う症状としては嘔吐、意識混濁、血圧上昇、徐脈などがみられます。
脳圧の上昇が重篤になると脳ヘルニアや脳虚血を引き起こす可能性があります。

飼い主さんが気付く異変(臨床症状)
  • 発作
  • 旋回運動
  • 捻転斜頚
  • 行動の変化(無目的歩行、頭部の押し付けなど)
  • 性格の変化(怒りっぽくなったなど)

※脳腫瘍は頭蓋腔内の腫瘍ができる場所によって症状が異なります。

診断と治療法

身体検査、神経学的検査、血液検査など必要な検査をした後、脳疾患が疑われる場合はCTやMRI検査を実施します。
また、脳炎や髄膜炎などの他の脳疾患の可能性を考慮して脳脊髄液の検査も行う場合もあります。

脳腫瘍の治療は以下の4つがあります。

  • 外科的切除
  • 放射線療法
  • 化学療法 (大部分の化学療法剤は脳に到達することができないため、化学療法で治療するケースは少ない。)
  • 支持療法≒脳圧を降下させる治療 (利尿剤やステロイドなど)

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