レッグ・ペルテス
症例

 

◆ 症 例 ◆

ミニチュア・ピンシャー、雄、9 ヶ月齢。
10 日ほど前より左後ろ足が着地できず、他の動物病院2院で診断がつかず、本院を受診されました。
初診時、左後ろ足の太ももの筋肉が萎縮し、股関節の後方への伸展時、疼痛がありました。膝蓋骨に異常がなかったのでレッグ・ペルテス病を疑い、レントゲン検査を実施しました。

 

 

 

上のレントゲン写真は手術前にお腹を上にして撮ったときのものです。(白丸マークがある方が右)
正常な右足の大腿骨頭(青破線)に対して、左足の大腿骨頭(赤破線)は壊死を起こしいびつな形状をして、骨が融解しているのが確認されました。 また、左足の太ももの筋肉が右足と比べて細くなっているのが分かります。
これは股関節の痛みのため、左足で負重できず長期間使用されなかったため筋肉が萎縮してしまったと考えられます。 臨床症状およびレントゲン写真より、レッグ・ペルテス病と診断しました。
飼い主さんと相談した結果、外科的治療、大腿骨頭切除術を実施することになりました。

 

上のレントゲン写真は手術後に撮影したものです。(白丸マークがある方が右)
左足の大腿骨頭(赤破線)が きれいになくなっているのがわかると思います。

 

手術後3 日の状態です。
完全ではありませんが、すでに左後ろ足が着地できています。除々にリハビリを開始し、萎縮した筋肉を回復させるために、左後ろ足を使わせていきます。

切除した大腿骨頭
やはり、いびつな形状をしているのが分かります。また壊死を起こしているため一部の骨がすかすかでした。

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