仙腸関節脱臼(せんちょうかんせつだっきゅう)
症例

◆ 症例 ◆

1 歳2 ヶ月、雄

2 日ほど外出して帰宅したとき、後ろ足を引きずってやっとの思いで歩行。
食欲もなく、水も飲みませんでした。血液検査の結果、筋肉の損傷が激しく、交通事故の可能性が示唆されました。
骨盤~後足に問題があるようなので、骨盤のレントゲン写真を撮影することになりました。

 

上の写真は骨盤周辺を中心に、仰向けの状態で撮影したレントゲン写真です。
正常な骨盤の模式図と比較すると、骨盤骨折によって、仙腸関節での脱臼が起こり、左の骨盤が傾いているのがわかります。
以上より、骨盤周囲で強い衝撃を受けて仙腸関節脱臼が起こり、後ろ足を引きずっていたのだと考えられました。

仙腸関節脱臼の治療は骨盤と仙骨をスクリューとワッシャーに よって固定するという外科的治療が基本となります。

 

上の写真は、手術後の写真です。
破線で示した部位にスクリューとワッシャーで骨盤と仙骨が固定されています。
手術前の骨盤の状態と比較すると整復されたのがわかります。

横にして撮影したレントゲン写真
仙腸関節を固定するために、スクリューとワッシャーで骨盤を固定してあります。

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